ART今月のアート

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ラースロー・モホイ=ナジ

モダニズム

ラースロー・モホイ=ナジ (László Moholy-Nagy, 1895–1946) は、ハンガリー出身の画家、写真家、デザイナー、芸術教育者であり、20世紀のモダニズム運動における重要な人物の一人です。彼は、特にバウハウスでの活動や実験的なアプローチで知られ、絵画、彫刻、写真、映画、舞台美術、グラフィックデザイン、産業デザインなど、様々なメディアを横断する芸術活動を行いました。

モホイ=ナジは、光と空間の関係を探求した作品で知られ、フォトグラム(カメラを使わずに光を感光紙に直接当てる技法)など、写真や映像表現に革新をもたらしました。彼は、機械技術やテクノロジーを芸術に取り入れることを強く支持し、芸術が現代社会の産業化と融合するべきだと考えていました。

1923年にバウハウスに招かれ、基礎コースの講師を務めると共に、学校の理念である「アートと技術の統合」に基づいたカリキュラムを形成する上で大きな影響を与えました。彼の理論と実践は、「新しい視覚言語」として知られる独自のビジュアル表現に貢献し、現代のデザインとアート教育に大きな影響を残しています。

1937年には、アメリカに移住し、シカゴに「ニュー・バウハウス」を設立して教育者としても活躍。モホイ=ナジの先駆的なビジョンと実験精神は、視覚芸術の革新に貢献し、現在もなお多くのアーティストやデザイナーに影響を与え続けています。

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