ロジェ・ド・ラ・フレネ(Roger de La Fresnaye, 1885–1925)は、20世紀初頭のフランスで活躍した画家で、キュビスム(立体派)の思想を基盤としながら、秩序ある構成とやわらかな色彩による独自の表現を確立しました。
彼の作品は、対象を幾何学的に分解しながらも、過度に抽象化することなく、親しみやすい形と安定感のある画面構成を特徴としています。人物や風景、日常のモチーフは、シンプルな形の組み合わせによって再構築され、静けさとバランスの美を生み出しています。
ラ・フレネの絵画には、近代的な感覚と古典的な調和が共存しており、革新の中にも落ち着きと温かみが感じられます。それは、見る人の心に穏やかなリズムをもたらす視覚体験です。